介護保険外サービス、広島での展開|12月定例会レポート

毎月第3月曜日は『遠距離介護を考える日』。2020年最後の12月定例会は、「介護保険外\サービス@広島での展開」をテーマに、青森、岡山、広島、福岡、鳥取…と8都府県から医療介護従事者の会員が集まり開催しました。その様子をレポートします。

[この日の流れ]
・オープニング
・インプットトーク①「遠距離介護の最前線!」
・インプットトーク②「保険適用外サービス@広島での展開」
・感想共有
・クロージング

帰省が気軽にできない…2週間サービス停止にどう対応するか

まずは、『わたしの看護婦さん』を運営する神戸から最近の『遠距離介護の事情』について話題提供。

かんべ:年末年始の帰省も控え、県外からの来訪者に対して地方はピリピリしている状況です。遠距離介護をする家族にとっても困るのが、介護サービスを利用している人が県外の家族と接触した場合、2週間サービスが停止するというもの。

最近は格安でPCR検査を受けられるサービスが都心部を中心に増えつつありますが、PCR検査を受けたら帰省や面会が許されるか。結果は、NOの施設が多いようです。

渡航前に受けたPCR検査で陰性だったとしても、飛行機で移動中に感染するかもしれない。介護施設やサービス提供者側としては受け入れ判断が難しく、行政へ問い合わせても国の見解が…と統一したガイドラインは存在しません。

遠距離介護中の家族は、帰省したくても帰省出来ない状況が続いています。

「家族が介護すべき」という考えでは、帰省できない状況下で限界は必ず訪れます。だからこそ介護の備えをすること、介護保険外サービスの必要性が高まっていると紹介されました。

広島県での介護保険外サービスの提供
続いては、広島県で介護保険外サービスを提供する宮崎さんより情報提供。

広島での保険外サービスの現状について事例を踏まえながらの紹介、今後の課題や伝えたいことなどをお話していただきました。

サービスを実施する前は、ご利用者様の情報が少なく限られています。そこでお薬手帳などから過去の病歴や健康状態を把握し、利用者さまのことを理解し、支援計画を作成するといいます。

続いて、認知症の方の訪問サービスの様子や、整形外科への同行から内科へ緊急入院したお話など、介護保険外サービスの現場の紹介がありました。

今後の課題について、
1.ご利用者、ご家族安心・満足して頂けるサービスであること
2.会社を代表している者として、信頼される振る舞いができること
3.スタッフが増えた時に持続可能なやり方であること

が紹介され、最後のメッセージとして
「一人で判断して動かなければならない場面もあるが、出来ることの自由度が高い。生活の中にもう一人の家族のように入り込みながら看護師として存在できる。やりがいのあるとても面白い仕事」と締めくくられました。

その後は、

“急病など緊急時にどのような対応をしますか?”
“サービス提供する中で、心がけていることはなんですか?”
“介護サービスの利用を拒む利用者さんをどのように説得しますか?”

といった感想・質問が交わされました。

最後には年内最後の開催ということもあり、今年の振り返りと来年への思いを語って本日の定例会は幕を閉じました。

今夏よりイベント開催を再開した遠距離介護支援協会ですが、毎月欠かさず定例会を開催できているのも、関心をお寄せいただいている会員のみなさんのおかげです。本当にありがとうございます。

ありがたいことに、登録会員さんも月を追うごとに増えており「遠距離介護」「介護保険外サービス」への関心の高まりを感じています。

来年2021年は、更に活動を充実させるべくリニューアルを予定しています。遠距離介護の学びや実践を後押しし、みなさんの思いの結実や仕事の充実につながる場にしていきたいと考えています。ぜひ来年も、応援ご協力をいただけますと幸いです。

各地からの実践紹介やテーマを深めていく定例会。次回は1月18日(月)21時〜開催です。未来の介護、遠距離介護をつくっていく活動に関心をお持ちの方、ぜひ遠距離介護支援協会に登録の上、LINEオープンチャットへご参加ください!

遠距離介護支援協会の登録はこちら→
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わたしの看護婦さん
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